昔ノ趣味ヲ思イ返シテミテ

そういえば、将棋が好きだった


神戸に住んでいたときに
将棋道場に通い出したのが最初だった


古びれたビルの3階
おっさんたちのタバコの煙でもくもく
たまにいる同い年くらいの子たちは
滅法強く歯が立たない


最初は親父と一緒だったけど、
気づけば毎週日曜日の朝に独りで通うようになっていた


交通費と道場代と一本のスコールを買うお小遣いを握り締めて、
摂津本山から三宮まで


ガキどもばかりのリーグ戦で初めて優勝したときにもらった、
大山15世名人の扇子は今でも大事に持ってる宝物




日経新聞の「こころの玉手箱」というコーナーに、
僕がお世話になったプロ棋士の先生の兄弟子が載っていて、
なんだか懐かしく思い出した


いつかまた駒を手にとって、
過ごす時間が欲しいなぁ